中学受験 その4

秋になり肌寒くなっても
成績は安定しなかった…。
ちょっと良くなったり
ガックーン下がったり…。

塾での面談でも
明らかに先生のテンションが違う…。

嫌でも感じてしまう…。
不吉なものを…。

いかんいかーん
母から負のオーラを
出すわけにはいかん。
どんと構えている風を装った。


3学期に入ると
学校の受験組の休みも
目立つようになった。
我が家はなるべく普段通りにしようと
学校には、いつも通り行くことにした。

そして、まずは第5希望の
埼玉受験から始まった。
初っぱなで合格を頂いて
良いスタートを切りたいと
切に願う。

会場は、その学校の姉妹校を
割り当てられた為
始めて訪れる土地勘のない場所だった。

何度も何度もシミュレーションし
当日をむかえた。

早朝の電車の中では
品の良い70代位の女性に
「受験?頑張ってね」と
声をかけられた。
ありがたいお言葉だった。

見ず知らずの方からの応援が
こんなにも嬉しいなんて…
「ありがとうございます」
ちょっとうるっときちゃったよ。

窓の外には富士山。
青空の中、ドシンとそびえ立つ
キレイな富士山が見えた。

皆が応援してくれている様な
気持ちになった。

よし、大丈夫!

「なんだか、かーちゃん
 受かる気しかしないよ」
息子に言った。

「うん。頑張るよ。」
息子も笑った。


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